鳥の言葉について語り合う…ですって!! トーキングウィズ松尾堂を聞いて
鳥を愛する作家・荒俣宏と京都大学特定助教・鈴木俊貴が鳥の言葉について語り合う…!楽曲も初放送!へぇぇぇ!と、楽しみにしてたわけなんですが!
ラジオなので適度に聞き流しつつ100分過ごしましたよ。ラジオなんて久しぶりに聞いた気がします。特に印象に残ったことを備忘録として残しておこうと思います。
荒俣宏さんがまず登場されいろいろお話されてました。
御本人は鳥も好きなんでしょうが、いろんな分野を股にかけておられるそうで…
博物学者・妖怪評論家?!他にも色々肩書があるそうですよ。
すごく多岐にわたってらっしゃいますね。ご自身の体験をもとにしたお話は聞いてておもしろかったです。
その後に鈴木俊貴先生がお話されて…
動物の鳴き声はただの感情の発露ではなく意味のある言葉を話しているんだよ、というところから、ご自身の研究されているシジュウカラの単語や文法について説明されてました。
トークの中で、鳥の脳は小さいのにそんな文法をつかって話すなんて複雑なことをしてるなんて…?という疑問が出てましたが…
鈴木さんいわく、脳の大きさだけで測れない。哺乳類と比べて確かに鳥類の脳は小さいけど、それは空を飛ぶ必要があるからだと考えられているんですって。
脳が小さい=思考が単純、ではなくて小さい分、ネットワークが充実していろんな処理ができると考えられているんだとか。
イメージとしては、人間は飛ばなくていいので外付けハードディスクな感じで鳥なんかはもっと軽量な持ち運び可能なモバイル版みたいな感じ?みたいなことを仰ってました。(細部は違います)
へぇ~と思いました。うーんカラスなんかだとすごく賢いイメージがありますが、シジュウカラよりは確実に大きそうですね。でもサイズでは賢さは測れないと。たしかに鳴き声の複雑さはシジュウカラのほう、という感じでしょうか。
トークの中で印象的だったこと
・シジュウカラのよく聞く鳴き声で「集まれ:ジジジ」というのがありますが、単に集まれ~という意味だけでなくてお互い鳴き合って(声をかけあって)群れを維持する意味もあってよく鳴き交わしているんだそうです。ここに餌があるよ~ジジジ~ぼくここにいるよ~ジジジ~私はここ~ジジジ~みたいな感じでしょうか。
・世界中にシジュウカラ(1種?)が生息していると考えられていたが、
ユーラシアでは4つの亜種?もしくは別種?がいると最近わかってきていて…例えばお腹が黄色いシジュウカラ(っぽい小鳥ということでしょうかね?)がヨーロッパにいたりするんですって!
・ヨーロッパは蛇は木を登らないので鳥をを食べない、つまり天敵にならないんですって!日本のシジュウカラは「蛇だ!ジャジャジャ!」と蛇だけをしめす単語があるけど、ヨーロッパの方には該当する鳴き声がないと。
また、日本ではアカゲラという鳥はシジュウカラと群れているような鳥ですが、ヨーロッパではアカゲラさん、シジュウカラの雛を食べるんですって…
蛇じゃなくて、こちらのほうが天敵なんですね…。
所変われば事情が変わりますね…!
言葉に地域性が出るのはなんとなく想像がつきますが、まさかアカゲラがヨーロッパでは天敵になるとは!びっくりしました。
・シジュウカラの鳴き声にも地域性がある、ということで今研究を進めているとのことですが、今わかっているのだと、やっぱりちょっと鳴き方が違ったり、特に離島だとけっこう違っていたり、都内のシジュウカラは他所と比べて高めで鳴いている、とかもわかってるそうですよ。これは、騒音(車とか人が多いためかな?)のために高く鳴いてうよく通るようにしているんですって!
言葉に地域性が出るのはなんとなく想像がつきますが(2回目)、音の高さを変えるとは!とびっくりしました。
あ、都会に進出してきたイソヒヨドリもそうなんですっけ。
と思って過去記事を見返すと…
他の街中にいる鳥に比べると、音域がとても広く街中の騒がしい場所でもかなり響くのだと検証されてましたね!
うん、イソヒヨドリはもともと音域が広いんでしたね。それとも磯にいる個体と町中で繁殖している個体で何か変わってきてたりするんでしょうか。
・シジュウカラのさえずりは、個体によって同じ意味の鳴き声もバリエーションがある、みたいなこともおっしゃってました。バリエーション豊かな個体のほうがモテるんだとか。それを生まれた子も聴いて覚えて受け継ぐらしいですよ。一子相伝の鳴き声ですね!
ラジオの中で気になった作品たち
・ビートルズの「ブラックバード」という歌:クロウタドリという鳥のことのようです。ツグミに近い鳥で、歌の最後に鳥のさえずりが入るのも印象的でした。
・「ソロモンの指環 動物行動学入門」コンラート・ローレンツ/著 日高敏隆/訳ハヤカワ文庫 NF 222
「ソロモンの指輪」で調べると出て来ないので注意 |
あ、最後にシジュウカラの鳴き声を使った楽曲も流れてました。
ヤコポ・サルヴァトーリ「シジュウカラ」という曲だそうです。
ピアノの他にいろんな楽器を使っている曲で、素敵に前衛的でした!
そのうち撮りためた鳴き声動画を意味がわかるように整理したいです。
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