ママだけすべったすべり台｜身近な生き物語
春の川にあらわれた、つるつる光るすべり台。
母ガモはすいすいと滑り降りましたが、雛たちはまだ体が軽すぎてうまく滑れません。
ヨチヨチ歩きで一歩ずつ降りていく姿は、ちょっと誇らしく、ちょっとかわいらしい挑戦でした。
短い物語
川のながれに、
つるつる光るすべり台がありました。
「さあ、いくわよ」
母ガモは羽をひろげて、
つるり、とすべりおりました。
きらきらの水しぶき。
「わあ、たのしそう！」
雛たちは目をまるくします。
「さあ、みんなもおいで」
母にうながされ、
雛たちはドキドキしながら前へ。
……でも。
ちいさな体はかるすぎて、
すべり台をすべることができません。
ちょこちょこ、ヨチヨチ、
足で一段ずつおりていきます。
川の下で待つ母のもとへ、
みんなでようやくたどりつきました。
母は少し首をかしげて言いました。
「すべり台は……まだ早かったかしら？」
それでも雛たちは、
ちょっと誇らしげに胸をふくらませていました。
動画はこちら（4コマ漫画）
おわりに
自然の中で暮らす生き物たちは、いつも少しずつ挑戦しながら成長しています。
カルガモの親子の物語が、あなたの日常にも小さな勇気を届けられたらうれしいです。
🪿 このブログは、生き物系YouTuber「身近な生き物語」@naturaloop が、日々の観察や雑記を綴っています。
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