小鳥たちの言葉!シジュウカラの単語・文法・文章まとめ シジュウカラの色んな鳴き方【野鳥図鑑・鳴き声図鑑】 四十雀の鳴き声サイエンスZEROを見て
以前にもNHKの「ダーウィンが来た!」でシジュウカラを含むカラの混群(主に冬に見られるシジュウカラ科を中心とした小鳥の群れ)が操る鳥語講座を楽しく拝見しました。なんと文章まで操っているのですから驚きですね!!
最近は「サイエンスZERO」という番組でも取り上げられていて、鳥見の流行を感じて嬉しくなり、せっかくなので自分の備忘録として改めてまとめてみました。
はじめに
この「鳥語」は鈴木俊貴博士が長野県軽井沢のカラの混群を観察して解明されたものです。
混群鳥たちに共通の言葉があるわけではなく意味を理解しあっていると考えられています。また、カラの混群の中で異音同義語を理解していることが解明されています。
現在解明されているのは15単語あるそうで、番組内で紹介されているものだけまとめています。
山のシジュウカラたちの言葉なので、街中の別の地域のシジュウカラの鳴き声と意味が異なることがあるかもしれません。ご留意ください。
「集まれ」
餌がある場所を教えあう時などに使用。
コガラ「ディーディーディー」
シジュウカラ「ヂヂヂヂッ」
ヤマガラ「ニーニーニー」
ゴジュウカラ「フィフィフィ」
「警戒しろ」
この鳴き声を聞くときょろきょろとあたりを警戒する。「集まれ」という単語と組み合わせて文章にして使っていることも確認されている。
シジュウカラ「ピーツピ」
「タカが来た」
文字通りタカが来た際に使用。かなりインパクトのある言葉のようで、この鳴き声がすると一斉に同じ意味の鳴き声を鳴きあい警戒に当たる。
シジュウカラ「ヒーヒーヒー」
ヤマガラ「スィスィスィ」
コガラ「ヒヒヒヒ」
上記の鳴き声は鳴き方は鳥によって違うものの、タカなどに聞き取りにくい7キロヘルツくらいの似た周波数帯の鳴き声を出している。
小鳥たちには聞こえるが、タカには聞こえない!優れもの。
「カラスが来た!」
タカとは別の鳴き方であることがわかっている。
シジュウカラ「ピーツピ」
「蛇だ!」
こちらも、カラス・タカの警戒とは別の鳴き方であることがわかっている。
シジュウカラ「ジャージャー」
ヒガラ「デュデュデュ」
など。
文章編
シジュウカラ「ピーツピヂヂヂヂ」:警戒しながら集まれ
「ピーツピ」:警戒しろ
「ヂヂヂヂ」:集まれ
文章で伝えることで、不用心に集まるのを防いだり、混群で協力して敵を威嚇するのに役立てている。
単語を入れ替えると反応しなかったことから、鳴き声の単語単体で理解しているのではなく、語順→文法を理解して鳴き声の意味を解読しているとのこと。
混群であっても文法を理解していることで意味を抽出して理解していると考えられている。(例えば、「藪から棒」がシジュウカラ→「藪からスティック」がコガラで単語が違っても意味は通る、みたいな)
最後に
見せる・聞かせる・サーチイメージ(言葉を聞いて単語のイメージを連想しているか?想像できているか?を確認する実験)を理解しているか研究したり、番組中では語順を入れ替えて聞かせてみたりと地道な調査の繰り返しで突き止められていて、すごく見ごたえがありました。
「見せる」だけでは見かけたから鳴いているだけでは?となり、「聞かせる」だけでは、鳴き声がしたら地面を見る習性があるだけなのかも?となり…ひとつひとつ地道に実験されている様子がよくわかり、「ダーウィンが来た!」を拝見した時より理解が深まったような気がしました。
鳴き声がただの感情の発露ではなく、意味のある「言葉」であることがよくわかります。
また鳥見が楽しくなりますね!!
★生き物チャンネル【身近な生き物語】チャンネル登録お願いします!
https://www.youtube.com/channel/UCDhYUx3YruHeHmopMi3Sk1g