身近な小鳥「シジュウカラ」は、鳴き声を器用に使って『単語』や『文法』を駆使して意思伝達しているのをご存知でしたか?
すごい…!
文法を操るなんてすごく高度なことですよね。
☆実際のシジュウカラの鳴き声を聞きたい方はこちらからどうぞ!いろんな鳴き方をあつめてあります。
NHKの『ダーウィンが来た!』(2021年5月23日放送予定分)の「シジュウカラの鳥語講座」の次回予告を見てわっくわくで調べてみると…
Wikipediaでは、
和名は地鳴きの「ジジジッ」が「シジュウ」に聞こえることに由来する。
さえずりは甲高いよく通る声で、姿が双眼鏡を使っても見えないほどの遠くの距離で鳴いていても聞こえてくるくらい声量がある。 高い木などに止まり、「ツーピツーピ」「ツィピーツィピーツィピー」「チュチュパーチュチュパー」「パチュパチュパチュパチュパチュパ」「ツーピピッ」など20種類ほどあり、同じさえずりを数回繰り返す。 危険を感じた時などに鳴き声が変わる。
Wikipediaより引用
と、ありました。ふむふむ。
単語を使い分けているということで番組内では「ヂヂヂヂッ」が集まれ、「ピーツピ」が警戒しろ、「ヒーヒーヒー」で鷹が来た…などなどシジュウカラの鳴き声の意味が説明されていました。
これに加えて、シジュウカラに近い種(カラ系の小鳥)の鳴き声を聞き分けているというから驚きです。
何回か再放送や別番組、ラジオ番組なんかでも特集されていたのを下記にまとめています。随時加筆していこうと思っています。
基礎単語編①
「集まれ」:餌がある場所を教えあう時などに使用する。
コガラ「ディーディーディー」
シジュウカラ「ヂヂヂヂッ」
ヤマガラ「ニーニーニー」
ゴジュウカラ「フィフィフィ」
鳥たちに共通の言葉があるわけではなく、意味を理解しあっている、と考えられている。
基礎単語編②
「タカが来た」:文字通りタカが来た際に使用。かなりインパクトのある言葉のようでこの鳴き声がすると一斉に同じ意味の鳴き声を鳴きあい警戒に当たる。
シジュウカラ「ヒーヒーヒー」
ヤマガラ「スィスィスィ」
コガラ「ヒヒヒヒ」
上記の鳴き声は鳴き方は鳥によって違うものの、タカなどに聞き取りにくい7キロヘルツくらいの似た周波数帯の鳴き声を出している。
小鳥たちには聞こえるが、タカには聞こえない!優れもの。
ちなみに「蛇だ!」は別の鳴き方がある。
シジュウカラ「ジャージャー」
ヒガラ「デュデュデュ」
など。
文章編
シジュウカラ「ピーツピヂヂヂヂ」:警戒しながら集まれ
「ピーツピ」:警戒しろ
「ヂヂヂヂ」:集まれ
文章で伝えることで、不用心に集まるのを防いだり、混群で協力して敵を威嚇するのに役立てている。
☆「ヂヂヂヂッ」や「ピーツピ」と鳴いているっぽいシーンです⇩
こども編
鳥のことばの学校のようなものが確認されているとのこと。
親鳥が子にそれぞれに対応した言葉を繰り返し聞かせ、教え込んでいる様子が観察されている。
混群の中でそれぞれの雛たちが、別種の親子の練習中にやってきて一緒に学んでいる様子も見られる。
また、雛鳥たちがそれぞれの鳴き方で同じ意味の鳴き声を発することで、小さいうちから意味を学習しあっているのだと考えられている。
【シジュウカラの子育て中に聞こえてきた鳴き声】
更に詳しい番組内でのシジュウカラなどのよもや話は別のブログにまとめていますので、そちらもご参照ください。
実際のシジュウカラ鳴き声音声まとめ
実際の音声もぜひ聞いてみてくださいね☆気をつけて聞いているとだんだん聞き分けられるようになって来ると思います。
♪ヤブの中でよく通る声で鳴いていました。
♪線路の上や竹やぶで、3種類ほどの声が聞けました
♪子育てで巣立った雛が親に餌をねだるように鳴いていました
♪いろんな鳴き方をまとめた動画です
鳥語について
もともとこの「鳥語講座」は鈴木俊貴先生が研究されていた動物言語学のもので、論文も出されてます。
<論⽂タイトルと著者>
タイトル:Wild birds use an ordering rule to decode novel call sequences
著者:Toshitaka N. Suzuki, David Wheatcroft, Micheal Griesser
掲載誌: Current Biology
少し抜粋すると…
シジュウカラは仲間とともにタカやモズなどの捕⾷者を追い払う際、警戒を促す⾳声(ピーツピ)と仲間を集める⾳声(ヂヂヂヂ)を決まった語順(ピーツピ・ヂヂヂヂ)に組み合わせます。この⾳列を聞くと、シジュウカラは警戒しながら⾳源に接近しますが、語順を逆転させた合成⾳(ヂヂヂヂ・ピーツピ)にはこれらの反
応を⽰しません。この成果は異なる単語を組み合わせて⽂をつくる能⼒をヒト以外の動物において初めて確認した発⾒となり、国内外のメディアからも⼤きな注⽬を集めました。
こちらの研究では、シジュウカラが秋から冬にかけて他種の⿃類(研究ではコガラ)とともに群れをなして⽣活し、同種のシジュウカラだけでなくコガラの様々な鳴き声の意味を理解していることにふれています。
その中で、コガラの「集合」や「警戒」の鳴き声にどのように反応するか調べています。
コガラとシジュウカラの「集合」や「警戒」の合成音を用いて検証されていますが、その結果、
シジュウカラは、初めて聞いた単語の組み合わせ(⽂章)に対して、「警戒→集合」という⽂法のルールを当てはめることで、正しく情報を解読できることがわかりました。
とされています。
単語を好き勝手鳴いているのではなく、組み合わせて使用し、また、それを理解をすることができるんですね!
以上の発表が2017年なので、今後も色々新たな報告があるのかも!?と、とっても楽しみにしています。
わっっくわくですね!!
日ごろ観察していると、さえずりでも地鳴きでもぐぜりでもなさそうな鳴き声も聞くんですよね…。この辺もわかればいいなぁ。
かすかにキュイーキュイーと聞こえるのがそうですよ。
下記の京都大学のサイトより、詳しい研究内容のPDFが参照いただけます。
ご興味のある方はぜひ!!
www.kyoto-u.ac.jp リンク失礼しますm(_ _)m
普段の野鳥撮影に使ってるのはこちらのニコンのコンデジP1000です。めっちゃズームできるので、大きくて本格的な一眼レフは持ってないけど鳥を撮影したい!というかたにも。みんなでレッツ鳥見ライフ!!
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